法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『魔法つかいプリキュア!』第28話 魔法界の夏祭り!花火よ、たかくあがれ!

魔法学校内でおこなわれる夏祭りのため、かつての補習メイトは花火係という大役をまかされていた。
しかし花火を打ち上げるという花が枯れてしまっていて、それを探しに魔法の森へ向かうことに……


ひとつの行事の成功を目指して、補習メイトの成長ぶりを見せるというコンセプトがしっかりしている。それも、昔はやらなかった行動をするようになったという、視野や選択肢を広げるという方向性。無理に人格の成長や魔法の威力を高めるという描写にせず、それぞれの人格を守りつつ、安易な成長主義にもなっていない。
それを支える魔法のリアリティもあいかわらず良くて、夢みたいなことができつつ万能ではないというバランスがとれている。かつての補習エピソードをひろったサブキャラクターの登場もうれしい。
ただひとつ、せっかく3人という複数で魔法の森へ行ったことに、物語の意味が付与されていてほしかった。ひとりひとり花の種類を実験して確かめようとするとか。一発目で成功したという展開にすればドラマはそのままなりたつはず。
また、今回は河野宏之作画監督回だが、原画がいつもの3人ではなく、濱野裕一など数人が入っている。そのおかげかアクションが充実していた。花火をめぐるタイムリミットサスペンスな物語にあわせて変化していく日照の背景美術や演出プランも印象的。