前回から一転してラブコメ色を前面に。誠司少年の心情は描かず、周囲のやきもきだけを見せていく。
ほとんど人間関係は進展しないのだが、恋愛感情を台詞で明言したり指摘したりと、描写としてはシリーズでも踏みこんでいる部類。
やはりシリーズ当初の恋愛禁止宣言は今後に踏みこんでいくという前フリであったか。
あと、恋愛嫌いを公言する敵ナマケルダが嫌いになれない。同じく視聴者から正論あつかいされていても押しつけ気味だったクモジャキーより、ずっと穏当ということもあって好感を持ててしまう。
他の敵幹部も顔を出していて、ホッシーワは戦闘に参加しないまま再び白ビキニを見せつける。こちらも好感が持てるキャラクターとはいえ、敵幹部ならば肌を見せてもいいという原則は、それはそれで問題ありそうに思うがどうか。
10周年挨拶はキュアダイヤモンド。三角関係的に「ドキドキ」するキャラクターといえば、たしかにそうか。高橋晃による作画自体はそうでもないが、もともとの作品に撮影効果が薄かったので、華麗にフィルターをかけた映像は見ばえが良い。
本編の作画監督は河野宏之。この作品のキャラクターデザインはシンプルで癖がない分、普段はノイズ視されがちな河野作画の癖がちょうど良い。
