法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ハピネスチャージプリキュア!』第42話 幻影帝国の決戦!プリキュアVS三幹部!

幻影帝国の奥深くまで進んだ主人公たち。キュアラブリーと神ブルーを先行させて、残りのプリキュアが三幹部と決戦する。


しんどさが色々な意味でつたわってくるエピソードだった。ひとつのクライマックスらしく作画枚数は使っているものの、作画の統一は今ひとつ。芝居を優先して作画を整わせない方針ならば嫌いではないが、あまり上手いと感じる絵ではなく、状況にそぐわない表情も見られた。
三幹部それぞれの信条をプリキュアが打ち崩していくわけだが、心情が変化するほどの積み重ねがない。三幹部の信条は一面では肯定できるものばかりで、だからこそ過ちを慎重に指摘する必要があるわけだが、これまでの話では勢いで流してばかりだった。
そもそも三幹部の信条はキャラづけ以上の意味がなかったのかもしれないが、その設定の濃さゆえ言葉足らずに感じた*1。オレスキーは演出によっては古典的な主人公像になったろうし、ホッシーワはキュアハニーとの違いがほとんどなかったし、ナマケルダにいたっては現代的なキャラクターとして台詞に共感することが多かった。そうした面白い部分を回収しないまま終わったのが、惜しくてならない。


最後に、キュアラブリーとブルーが行っても、ただクイーンミラージュの神経を逆なでするだけとしか思えず、応援しづらい。
どのような理屈で次回に説得しようとも、高い能力を持つはずの神が手をこまねいていた事実は変えられないわけで、納得できる展開が思いつかない。どうするのだろうか。

*1:比べると、たとえば『スイートプリキュア♪』の三幹部はもともとキャラクターが薄かったから、踏みこんだドラマがなくても連続シリーズとしてはバランス良く結末を迎えられた。