法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『アルドノア・ゼロ』EPISODE.02 地球の一番長い日―Beyond the Horizon―

後半に入ってからは悪くない。敵ロボットに追われた主人公たちが、味方ロボットをつれて無理やりに逃げる展開は緊迫感があった。敵味方が混乱している状況だからこそ、主人公の無感情な言動も映える。
味方ロボットといい、偶然に出会った重要人物といい、本来なら主人公の助けになりそうなものが、どれも逃亡において荷物でしかなくなる逆説も面白い。


しかし第1話と同じく、やはり前半8分くらいまで不要というのも正直な感想だ。
『アルドノア・ゼロ』EPISODE.01 火星のプリンセス-Princess of VERS- - 法華狼の日記

少なくとも今回だけで判断するなら、Aパートはいらない。状況が動かないし、ほとんど日常と変わらない風景なので、見ていて面白さがない。ロボットの訓練風景を見せてもいるが、それもロボットアニメとしては平凡で、わざわざ初回に見せる必要は感じなかった。

地球各地での侵攻を見せているわけだが、3DCGで描かれるロボットの挙動は、あまりに人間っぽくて新鮮味や面白味がない。見なれた風景に巨人が混じる異化効果を楽しめたのも東京くらいで、それも他の各地での戦いに尺をとられてしまって短い。
火星側の圧倒的な技術力も、前半はただ強力な攻撃と防御をするだけ。その描写を映像で説明するのはいいが、情報量に比べて長すぎる。敵ロボットの強さと特異さは、主人公たちを襲う場面でこそ、新鮮な演出や物語とあいまって楽しめた。逆にいえば、後半の描写だけで充分ということ。