刺殺された男は、目撃者の証言によると通報をこばんだという。男の正体は29年前に元交際相手を殺し、行方をくらませた人物だった。
容疑者は元交際相手の女性の父や、当時の交際者。事件を捜査した三浦は、時効後に出会った交際者の笑顔を良かれと思って指摘したことを悔いていた。
さらに制度変更の直前に時効が成立していたはずが、事件の直後に渡航して時効が不成立だったこともわかる……
川崎龍太脚本。一見すると単純な刺殺事件と復讐心から、交際者がつとめているスーパーマーケットのDV事件とつながり、そこから奇妙な犯罪がおこなわれていた真相が明らかになる不思議なサスペンスだった。
真相に直結するというか、真相にあたる犯罪が導入になっている某映画を思い出す*1。映画には原作があって同じ犯罪が導入だが、動機は映画版の設定と同じ。インスパイアされて事件の視点をひっくりかえして今回の物語がつくられたのかもしれない。
かつてのレギュラー三浦の再登場だが、あくまで時効をめぐって生まれた奇妙な犯罪を構成する要素という印象が強い。真相の判明後にサブタイトルを見返すと、よくできているとは思うが。
*1:真相に直結するので、タイトルがわからないようURLだけ記載する。 https://hokke-ookami.hatenablog.com/entry/20080411/1207946784