法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドキドキ!プリキュア』第41話 ありすの夢!花がつないだともだち

米村正二脚本。第13話*1に登場し、四葉ありすとの因縁が描かれつつ、あくまでゲストキャラクターとして浄化されて終わった五星麗奈のフォロー回。
お嬢様の和解そのものは嫌いではなかったのだが、リアリティ基準の不安定ぶりに困った。ジコチュー化するキャラクターの心情が、いつも以上に脈絡なさすぎる。フリーマーケットで全ての花が枯れた時に芽だけ復活させる行動も、脚本家の都合だけが見えすいていて、キャラクターの心情がわからない。
成層圏へ行くために一人乗りの飛行機を操縦するプリキュアという絵面は楽しいのに、後述するようにディテールが甘かったことも残念。全体として、その場その場で見せたいことだけを並べて、ひとまとまりの物語として成立させられていないと感じた。


作画監督が三人いて、やや映像も不安定。この作品としては作画が悪くないので、むしろ変化を楽しめたのだが、物語とあわせて不安定さが強調された感もあった。さらに次回予告を見ると、来週はひさしぶりに河野宏之作画監督の手癖が全面に出ているようで、全体のスケジュールに不安を感じさせる。
演出面では、ソーラープレーンなのに太陽電池を積んでいるようには見えないとか、成層圏を飛行するには翼の形状が不安だとか、プリキュアの挙動がせっかくの特異な舞台を活用していないとか、細かいディテールに首をかしげたところが多い。バカバカしい展開なればこそ設定に力を入れて、そのギャップで笑わせてほしい。