法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『聖闘士星矢Ω』第 50 話 星矢に届け!若き聖闘士達の願い!

物語そのものは薄くて、シリーズ構成上で必要なイベントをこなしただけではある。これまでの結びつきが弱かったためユナと光牙の対峙が浮いていたが、他のキャラクターに少しずつスポットを当てた全体のバランスは悪くなく、一長一短といった感じだった。
しかし映像の力強さに支えられ、ラスト前の状況整理回としては充分に楽しめたことも確かだ。闇のコスモが翼状になるビジュアルの格好良さから、アテナの語りかけや星矢の復活といった旧作ファン向け描写まで、しっかりサービスしている。


最終回を前にして、前期で最後の追崎史敏コンテ。ふと思い立って調べてみると、「WEBアニメスタイル」の業界人がアニメ作品を推薦する企画において、真っ先に『聖闘士星矢』を提示していた。
WEBアニメスタイル | もっとアニメを観よう2011 第28回 追崎史敏が選んだ「個人的な想い出と印象に残っているアニメ17本」

●『聖闘士 星矢』(TV、劇場、OVA)
中学の時に美術部の先輩方(今思えば腐女子の方達)にアニメーターって職業がある事を教えてもらった作品。もちろん、初めてアニメーターの名前を覚えたのも荒木伸吾さんと姫野美智さんでした。独特のフォルムとキャラクター描写。そして力強い描線、すべてがカッコよかった! そこに演出の山内さんの独特の画面作りが加わって、リアリティとは異なるある種の「様式美の世界」が作品に満ちていました。

登板回で力がこもっていたのも当然か。GONZO作品で佐藤順一監督の薫陶を受け、間接的に東映演出を学んだともいえる。
つい最近にエンカレッジフィルムズ取締役に就任して大変なところだろうが、ぜひ来期も参加してほしい。