法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドキドキ!プリキュア』第8話 きゅぴらっぱ〜!ふしぎ赤ちゃん誕生!!

ジコチューの基となった人間は、今回も善良。赤ちゃんという題材に合わせて、赤子の泣き声を迷惑がる台詞が問題なくらいだが、それも自問自答して自制している。表出していない人間の欲望を抽出しているどころか、自問自答し試行錯誤する過程の誤りを抽出しているといったところ*1。自分自身で先に問題のありかを判断して解決している結果として、説教描写を入れる必要がまったくない。
こうなると、制作スタッフは普通の少女アクション物をやりたくて、女児向け作品として求められる道徳的描写を物語の流れで見せるつもりがない、と考えるべきなのかもしれない。


それはそれとして、赤んぼうを可愛がる展開は、予想していたよりは問題が少なくて一安心した。ツッコミどころは全てジョー岡田の怪しさに回収。
いかにも稲上晃作画監督らしい、可愛らしくも濃い目の絵柄も良かった。アクション自体は少なかったが、催眠攻撃でアクションが中断している場面でのコミカルな作画が楽しい。トレス線が普段より薄い色だったことも、ビジュアルにポップさを与えていた。
あと、大きなおともだちとしては、赤んぼうよりも田中敦子マーモさんが可愛かったです。

*1:今期でいうと『琴浦さん』と極めて対照的に「内心」をとりあつかっている。