法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『聖闘士星矢Ω』雑多な感想

ためていた録画を何とか視聴したが、メインスタッフを一新して第52話からはじまった2期は、最後までパッとしないままだった。
オブジェが分解して聖衣になる原作で見せ場だったギミックや、アニメオリジナルキャラクターの鋼鉄聖闘士が登場したりすることで旧来のファンの期待を集めたらしいが、やがて多対一の大味なバトルばかりになり、オブジェのデザインも無駄パーツが多くて面白味が薄かった。結局のところ第1期より原作らしさが失われたように思う。
特筆したくなるほど良かったのは、最終決戦の新規必殺技にまでネタにされた忍者のロックンロールくらい。シリアスを支えるには映像が最後まで弱かった。
『聖闘士星矢Ω』第 56 話 心に響け!栄斗のシャウト! - 法華狼の日記
第1期に不満がないわけではなかったが、そこで終わっておけば、最近の東映には珍しいアクション作画アニメとして記憶に残ったことだろう。
『聖闘士星矢Ω』第 51 話 輝け光牙!光と闇の最終決戦! - 法華狼の日記


とにもかくにも、映像面のメインスタッフが山内重保監督のTVアニメ『君のいる町』に取られつづけたことが痛い。
1期でキャラクターデザインと総作画監督をつとめ、さらに各話に参加するという大活躍だった馬越嘉彦が原画として参加。さらに2期のキャラクターデザインをつとめた市川慶一も作画監督として複数話に参加。主に原画として活躍していた大田和寛も移った。
演出面でも、長峯達也SDが第1話の演出にしかクレジットされないまま、山河静音という変名で絵コンテを担当。さらに第78話から暮田公平SDと連名になり、独自色を打ち出さないまま退場。おそらく『ハピネスチャージプリキュア!』のSDとして作品のたちあげを行っていたのだろう。
第1期の中盤からローテに入って名エピソードを連発した追崎史敏も別作品に移ったし*1、第1期の序盤で活躍した松本理恵は『京騒戯画』のSDをつとめていて戻らないまま*2

*1:おそらく制作会社エンカレッジフィルムズ代表取締役としていそがしいのだろう。http://www.encouragefilms.com/about.html

*2:作品自体は素晴らしく良かったのだが。