法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドキドキ!プリキュア』第4話 お断りしますわ!私、プリキュアになりません!!

日曜朝の番組は、同日における内容の被り率が高い。今回も、お嬢様が実は強いという展開が『獣電戦隊キョウリュウジャー』第2話と被っていた。
それもただ強いだけではなく、微笑みを浮かべながら友人をやんわりと追いつめていく、いわゆる「暗黒微笑」という言葉が似あうキャラクターだった。やっていることはほとんど映画『ダークナイト』のバットマンだが、暗躍することにいっさいのためらいがない。


もっとも、そうして最も権力や能力を駆使しているからこそ、実戦に参加したがらなかった態度が印象に残ったとはいえるか。プリキュアの強力な戦闘力を恐れて変身しない描写は、記憶では『プリキュア』シリーズ初。
プリキュア自身に限らない。これまでも力をふるう覚悟や、力を持つことの責任は、描写することがほとんどなかった。せいぜい『ハートキャッチプリキュア!』で、キュアサンシャインの兄弟弟子が道場破りに来た回くらいか。
もっとも、だからといって最前線に出るという結論もまた、手放しで賞賛できるとも思えない。後ろから指示を出すだけでなく現場にも出るべし、といった説教は、むしろブラック企業を支える論理だったりする*1。今回はプリキュアに変身するため必要な展開だったとしても、この段階では終わってほしくない。


他にも、前回と次回との物語の連続性が高かったりと、全体的に高年齢向けの男子アニメのようなシリーズ構成だった。
そしてそういう男子アニメでは、終盤で管理者側だった主人公組織の問題点があらわになる展開が多い。同じ山口亮太シリーズ構成の『青の祓魔師』も同様の展開だった。さて、オリジナルアニメの今作はどうなるだろうか。

*1:ちょうど先日にTV番組に出演したワタミ社長が、自身が今も現場を体験していることを誇らしげに語っていた。http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20130218/1361635612