法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドキドキ!プリキュア』第2話 ガーン!キュアハートの正体がバレちゃった!!

前回に続いて山口亮太が脚本を、古賀豪がコンテを担当。
俯瞰のロングショットで地味な殺陣をじっくり見せたりと、あまり東映では見ないアクションが多い。手すりが重みでへしゃげたり、跳躍時に体が軽く感じることに驚きながら順応していったり、肉体的に強くなることのリアリティを重視していた感がある。過去シリーズではどちらかといえば意識の変化に重点があったのだが*1、変身の前後で敵にたちむかう意識が変化しない優等生主人公ならではか。


青色でデザインされた相棒が主人公を助ける展開と、怪物化した信号機を止めると赤から青へ変化する描写が重なる。こういう言葉で説明しない表現も多い。
童話の引用も印象的。『不思議の国のアリス』の題名は出さずに、かけあいにおりこんだりする。ハッピーエンドという制約があって、自由に引用できなかった『スマイルプリキュア!』の反省がいかされているのかもしれない。さらにAパートで『幸福の王子』を引用した時は「あなたのツバメ」宣言かと笑ったが、Bパートで実際にその気持ちを告白したので大笑いした。


作画監督は河野宏之だが、原画は多め。人数からして必殺技のバンクだけを手がけたとも思えない。メインスタッフやプロデューサーが交代したことから、絵柄の癖を抑えようとアニメーターを投入したのだろうか。
人間の3倍くらい大きい信号機ジコチューが街中に現れた様子を、よく破綻せず画面におさめていたと思う。信号機ジコチューが横断歩道を歩いていく俯瞰カットはパースのていねいさが印象的だった。



あと、第3話で演出を手がけるいなばちあきが誰の変名かと思えば、スタジオディーンで活躍している今千秋監督らしい。東映作品には初参加かな。
http://www.tv-asahi.co.jp/pr/contents/20130217_24139.html

◇スタッフ【脚本】山口亮太
【演出】今千秋

*1:たとえば初代シリーズでは、変身シーンでの台詞が勝手に口から出てくることにとまどっていた。