法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドキドキ!プリキュア』第42話 みんなで祝おう!はじめての誕生日!

主人公たちが星占いをした時、キュアエースに変身する円亜久里が自身の誕生日を知らないことが明らかになる。円家には養女として入っており、祖母との血のつながりはないという。
誕生日を祝ってもらったことのないキュアエースのため、主人公たちはサプライズパーティーを企画する。


山口亮太シリーズ構成による脚本。
少し前、キュアエースの名前から出自を考えたことがあった。登場当初こそ正体のはっきりしなかったキュアエースだが、下記エントリをあげたころには実家も祖母も登場し、この世界で生まれたと自己申告していたので、あまり謎は残っていないかと一般には思われていたのだが。
『ドキドキ!プリキュア』のキュアエースは必要とされなかった子供? - 法華狼の日記

あぐり」という名前の語源だが、「あがり」や「あまり」から来ているという。私が語源を知った山岸涼子『鬼』という短編マンガでは、「あく(飽きる)」という説が語られていた。

どの言葉から来たかは諸説わかれているが、どれも不要という意味は同じ。

キュアエースの家族構成がはっきりしていないことも裏読みをさそう。キュアエースの日常が初めて描かれる第27話において、住居が伝統ある旧家らしいことが判明した。家族の誰かは「あぐり」という名前の意味を知っていそうだ。そして画面に登場するのは祖母だけ。現在にいたるまで、父も母もはっきりとは登場しない。

キュアエースと祖母の物語は次回へ続いているので、まだ出自が確定したわけではないが、「あぐり」という名前は意図的な設定と判断して良さそうだ。


本編の感想をいうと、先述したように祖母とのドラマは次回へもちこしているものの、誕生日回としてはオーソドックスにできていて悪くない。敵が本拠地に攻めてくるパターンから、大人が子供を守ろうとするシーンを展開したのも好印象。
しかし、嫌いだったニンジンを買っているという第37話ネタを使うなら、親友の森本エルも第28話以来の再登場をさせてほしかった。サプライズ展開や声優や尺の問題で難しいとしても、バースデイカードを画面に映すくらいならできるだろうし。パーティーで室内にいなかったから、いつジコチュー化して乱入するか気が気でなかったよ*1
あと、やはり今回は河野宏之作画監督の手癖が目立った。予告映像で予想したよりは整っていたから、おそれていたほど悪い印象を持たずにすんだものの。

*1:似たような立場を実際にレジーナが演じたわけだが。