法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『GANTZ PERFECT ANSWER』

GANTZ』を実写映画化した後編。無人化された街で異形の敵と戦った前編*1と異なり、普通の街で人間的な敵と激しく戦う。敵に重要な装置が奪われたことにからんで、主人公の大切な女性が標的とされてしまい、後半から仲間同士で戦ったりも。


デスゲーム物としては最も安易な結末で、デスゲーム開催の経緯も不明確、「PERFECT ANSWER」とは誇大広告もはなはだしい。クライマックス等の主人公関係で独白が長すぎて、アクション物としてのテンポを殺していた。
しかし、見なれた風景で超人的かつ凄惨に戦うアクションは悪くない。走行する列車内という舞台を活用したアクション、小さなアーケード商店街が爆発で崩壊するシーン、屋根から屋根へ跳躍しながら逃げるシークエンス、主人公が吹き飛ばされる街角のコンビニエンスストア、等々のセットかロケか特撮か良い意味で判断つかないカットが多かった*2。アクションの物量も必要充分で、この配役と予算でスプラッター全開なデスゲーム作品が撮影されただけでも偉業と感じてしまう。いつか、この映像クオリティで変身ヒーロー物を見てみたい。
第一作と比べてBGMが長く流れたため、川井憲次節も堪能した。見なれた風景が戦闘で異世界に変わる様に、『機動警察パトレイバー』を思い出す。

*1:TV放映用に改変した版の感想はこちら。http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20110422/1303506493

*2:映画のビジュアルブックを読むと、もちろん列車の内部はセットとのこと。