法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『機動戦士ガンダムAGE』第30話 戦場になる街

愚連隊的に無能キャラクターが時代遅れの戦艦に集められていくシチュエーションは、個人的には好きだ。
しかし敵が深く市街地へ侵攻している最中に、能天気なBGMが流れ続けるのは、ちょっと描写が軽すぎたな。作中人物が状況の深刻さを認識できないことと、状況の深刻さが画面上で演出されないことは違う。前回には相応に感じられた緊迫感が途切れてしまった。


フリットの立ち位置も、ますますわかりにくい。
前々回のアセム編ラストで地球連邦の最高指導者を追い落とす立場にまでなりながら、数年の空白をおいた現在では経過不明で邪魔者あつかい。ならば失墜したのかと思えば、息のかかった部下が指導者的な地位にある。AGEシステムはなぜ旧式戦艦に搭載したままなのか、ガンダムはどこで開発してどのように私物化したのか、それもわからない。
フリットの立ち位置が変化しているのに、社会の無理解によって復讐が果たせないという構図は変わらないままで、世界観が整合していない。これならば前々回に粛清を成功させず、指導者層と痛みわけして今回のような立場に落とされたという展開にすれば良かっただろうに。