北米の田舎町で、乱暴な若者たちが郊外の道路で無謀な自動車走行をおこなっていた。因縁をつけらカーレースをふっかけられた者が犠牲になっていくし、過去には凶悪な事件も存在した。
しかしその町に風変わりな旅人の青年がやってきたのと時を同じくして、乱暴な若者たちの前に漆黒の自動車が姿をあらわす。若者たちはカーレースをいどむが返り討ちにあって死んでいく……
1986年の米国映画。ライダースーツを着込んで顔をヘルメットで隠した、謎のダークヒーローによる復讐劇のような物語……というには、ややオフビートな感覚が強い。
特撮は冒頭の流星のような光の動きくらいだろうか。爆破にミニチュアっぽさを感じたが、実物大セットを爆破したのかもしれないし区別しづらい。
主人公の乗り回す黒い車は150万ドルで作られた、その会社を代表する存在だった。さすがに実車を撮影につかえたのは1週間だけで、残りは金型をさがしだして8台のレプリカをつくってレースシーンなどにつかったという。撮影のために特注されたわけではないと信じられないほど無駄のないデザイン。
オーディオコメンタリーによると主演のチャーリー・シーンは『プラトーン』の撮影と並行していたため、回想シーンなどは代役をつかったという。画面全体を赤く染めた工夫もあって気づかなかった。そもそも主人公の正体がなかなか判然としないわけで、容貌のあいまいさは意図せざる演出効果すら感じる。
またオーディオコメンタリーによるとヒロイン役の女優が当時ジョニー・デップとつきあっていて、監督も不良役に起用しようとしたが、誰も知らないとスタジオに却下されて終わったとのこと。
敵の不良チームの小太りなメカニックが『イレイザーヘッド』のような髪型をしていることが印象に残ったが、監督オーディオコメンタリーによると実際に意識して印象づけたらしい*1。
*1:開始19分半ほど。
![処刑ライダー [Blu-ray] 処刑ライダー [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51FlQz4GOkL._SL500_.jpg)