法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『怪談レストラン』うで/あらしの夜

「うで」はオーソドックスな学校怪談。よくある旧校舎ネタではなく、少子化で使われなくなった空き教室に亡霊が出てくるというところが面白い。現代的なリアリティがある上に、問題の校舎と主人公達が使用している校舎が繋がっていることが恐怖を増し、そしてそれが結末の描写に繋がる。ただ、その結末に繋げるためにか、同級生へ冷たい態度を取り続けるショウには少しばかり違和感あった。
「あらしの夜」は恐怖を作り上げた人間達こそが恐ろしいという、“村”を舞台としたホラーとして、これまたオーソドックスながら良くできていた。無関心が生み出した貧困者の悲劇という観点では、現代に通じる恐怖でもある。もっとも、最終的に老婆を自動車へ乗せてあげないようにしようという教訓のようになっているところは難だが。


角銅博之が演出、石川修が作画監督作画監督は『ルパン三世』1stシリーズや『赤ずきんチャチャ』のスタッフに同姓同名がいる。ベテランすぎる上に名前が出ることが少なく、同一人物かどうか確信が持てない。どことなくスタジオダブっぽい作画だったが、一話の内部では統一されていて印象は悪くない。