法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『獣の奏者エリン』第22話 竪琴の響き

連名ながらしばらく連続して演出に入っていた布施木一喜がコンテを担当。
冒頭にある1対2の戦闘では説得力あるよう殺陣を組み立て、入り組んだ街並を移動するたびに風景もめまぐるしく変わり、短時間ながら密度のあるアクションが楽しめた。水辺で争うトンボと殺陣が重ねられる演出もいい。やっぱりプロダクションIGはこういう方向性が得意なのかな。
第16話*1ではイアルの師が反乱した動機が不明瞭すぎて感心しなかったが、今回は回想で敵の姿と重ねあわせて現体制への疑問を持っていく流れに繋げたのは良かった。
あと、2国家の対立ではなく、大国内部で生まれた反政権組織が内乱を起こそうとしている流れも現代的。


本筋の、餌を食べさせようとして鳴き声に似せた音楽をかなでるという流れが、冒頭の戦闘で負傷したしたイアルとからんでくる流れも自然。
しかしエリンの方は無駄に回想が多すぎる感じがして、見終わってから考えるとただの繋ぎ話だった感が強い。