テレビのチャンネルを変えすぎることを怒られ、のび太は自室に追いやられたが、今度は好きな夢を見る秘密道具で楽しい夢を見ようとする。しかし、どの夢も気に入らず、次々に別の夢を見ていくうちに……
「夢」の記録媒体がテープがディスクへ変わっている他、細部のデザインや演出は異なるが、複雑でこみいった展開は原作通り。
以前は感じなかったが、物語を最後まで楽しむべきという教訓には、物語作家であると同時に映画マニアだった原作者の思うところがあったのではと、ふと思った。
コンテ演出担当は高橋渉で、映像に力が入っている。海賊の夢では、以前のアニメオリジナルストーリーに勝るほど殺陣の面白さが追求され、SFの夢ではCGを多用したスペースオペラな戦闘*1が楽しめる。悪夢化した夢では、静止した海と高速で流れる雲や、入れ子状態になったテレビ画面から冒頭に回帰したりと、アイデアにあふれていた。
作画も安定しており、原作ままのアニメ化としては良作。
*1:様々なロボットアニメを手がけた大野木寛の脚本により、戦闘時のそれっぽい台詞も素晴らしい。
