OPEDがリニューアル。歌い手が一期当初にそれぞれ戻ったわけで、何となく物語の終わりが見えてさびしくなったりも。
OP作画監督の一人に鈴木卓也。戦闘から勢揃い、個々の見えきりまで描写量そのものも多く、『コードギアス』歴代OPでは最もメカ関係が充実していた。
物語は、一期におけるユーフェミアの死を、立場と規模を変えて再演したといったところ。
ただ、ユーフェミアの死は能力が望まずして暴走、シャーリー父の死はシャーリーが許し、シャーリーの死は主人公があずかり知らぬ状況……娯楽として破綻しない範囲でのみ主人公を死に向かい合わせる、その踏み込みの足りなさは好みではない*1。
スザクやミーナがユーフェミアの復讐者として主人公に強く相対すれば違った展開にもなるのだが、いかんせん両者とも迷走や暴走が先に立つキャラクターだから……
TVアニメ本編で初めて明示された描写で、ジェレミアの血統差別主義者というキャラクターが、主人公母を守りきれなかった悔恨から来ているという展開も面白かった*2。きっかけは同情できるものの、全体的には逆恨みで矮小な動機……ゆえに、逆説的に差別主義者の人間性を感じさせる。
差別主義者を描いたアニメや、差別主義者になった経緯を見せたアニメはある。しかし、直接に差別対象を蔑むのではなく、まず血統を重視するようになる経緯から描写する、一ひねり入っているのは珍しいと思う。
ただの逸話ではなく、主人公の行動動機、つまり物語の始まりにも繋がるのも巧い構成。