歴史バラエティ番組らしく良い話っぽくまとめようとし、逆に焦点がきちんと合わない作りだった。
軍部に抗して外交に成果をあげた外務大臣。軍部の枷を外して戦争への道筋をつけた首相。全ての政策が手遅れになった外務大臣。A級戦犯として文官として唯一死刑となった男……日本に与えた影響が時期によって全く異なるだけに、放送時間が足りなかった。
40分程度でまとめるには、番組でも出てくる部下の石射猪太郎を取り上げるべきだったかも。外交官として一貫した行動ができた石射の方が、番組の雰囲気に合っていると思う。
逆に、廣田弘毅も総理大臣とならなければ、多くにとって幸福な結果をもたらしたかもしれない。能力に合わない高い地位につかされた人が、かつて有能であっても失敗と迷走をくりかえす姿はよく見る*1。
ゲストは半藤一利氏。
戦争に向かって迷走する大日本帝国の政策に対し、かなり本気で怒っていたのが印象的だった。