法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

従軍慰安婦を問題に思う人間が、謝罪決議に賛成できないかもしれない10の理由

・そもそも他国の指示による謝罪にどれだけの価値があるか。
・様々な形で従属している米国からの指示だからと従うのなら、“正しさ”ではなく力関係で意見を聞く前例になってしまう。
・米国にいわれたからと形だけ謝罪しても、反発する勢力は耳をふさいで生き残る。
・決議案以上のことはしなくてもよいという線引きに利用されかねない*1
・影響の薄い数々の決議があり、その一つとして消費されるのは良いことではない*2
・決議案の情報を知る限り、必ずしも最新の研究に即している様子ではない*3
・米国は、過去の他国の戦争犯罪より、批判を優先するべき自国の戦争犯罪が進行中だ*4


10の理由としておきながら項目が埋まってないのは仕様。触れていないだけで、感情的な理由や決議案への細かい異論も存在する。個々で残りを埋めるのも良いだろう*5


それはそれとして、マイク・ホンダは立派なプロ政治家だと思うし、尊敬できる人だと考えてはいる。決議案自体も、現状では通過するべきと思っている。それでも問題点を感じないというわけではない、という話。

*1:河野談話は日本政府として認められる限界にすぎないという意見があるのに、決議案は河野談話を充分な内容であるかのように評価している。

*2:今回の決議案が委員会すら通過する前に大問題となったのは、反発する側が騒ぎ立ててくれたおかげにすぎない。

*3:関連して、オランダ人慰安婦等の資料が再発掘されたのはいいことだが。

*4:委員会でも、グアンタナモ等を優先するべきだという意見があがっている。もちろん、そういった諸々を考慮に入れつつ、世界中の人権侵害を防ぐ第一歩として決議が通ったわけだが。マイク・ホンダ等の決議案で重要な位置にある人物はほとんど、自国や中国の人権問題も批判している。問題は第一歩で充分とするような動きにならないか気をつけなければならないこと、そして何より日本政府が話を長引かせて第一歩を踏むまで時間がかかってしまいそうなこと。実際、駐米日本大使が、イラク戦争支援と謝罪決議案を取引しようとしている。

*5:つまり丸投げしているわけだが。