法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

細田守監督『時をかける少女』について、やはり暫定的に補足

前回のエントリに書いた一人称描写だが、いくつかイメージカット等は主人公が知りえないところがある。不明瞭に想像される他者、もしくは他者を想像できるようになったころの主人公が知るイメージ、といった意味合いにとどまっており、エントリには影響がないと思うが。


多くの構図、演出は昔の細田守作品でも使われていた描写の自己模倣。そのため、新味はさほどない。そして逆に違和感があるようなところもない。
そして感じるのは、いかにパロディに逃げずに笑いを取ろうとしているか。物語を非アニメファンに楽しませる場合に重要なのは、性格や設定がリアリティあるかではなく、アニメファンの内輪にとどまった表現を用いないこと、といったことか*1

*1:人気のドラマや映画を見ていると、一部のアニメやマンガよりよほどリアリティがないものだ。