日本テレビ系深夜の情報バラエティ『未来創造堂』で、自転車部品メーカーであるSHIMANOが世界に認知されていった流れが紹介されていた。
イタリアの有力自転車メーカー、カンパニョーロを模倣してツールドフランスに参入したが、技術力不足で失敗。改良した製品を作ったもののコピー製品と見られて自転車競技者からは敬遠。しかしマウンテンバイクの誕生に関わり、手元でギアチェンジする方式でオリジナリティを発揮。これがイギリスレースでの優勝につながり、自転車競技者に受け入れられてツールドフランスで勝利。模倣先だったカンパニョーロも手元ギアチェンジ方式を始めた……というのが、おおまかな流れ。
日本も昔は欧米のコピー国家と見られていて、今でも映画などではパクリが横行しているが、その具体例の一つとして書いておく。もちろん、模倣から独自性を発揮したという美談ではあるが、番組内でも真似と明言していた。
模倣を全否定はしないし、文化的な相互影響も当然と思う。しかし技術コピーを民族的特質と安易に結びつける考えには、正直いって辟易している*1。
*1:法律や当局によって規制される程度、文化観やチェック体制、模倣先国家との交流具合……様々な原因で国ごとの違いがあるという意見は誤りではないが。