法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『わんだふるぷりきゅあ!』第27話 ツチノコに会いた~い!

 アニマルタウンの鷲尾町長が開催するツチノコ大捜索大会は、多くの町民が参加して出店もにぎわっている。もちろんいろやとこむぎも参加して、悟はさまざまな機材までもちこむ。しかしまゆにつれられて参加したユキは、挙動不審な態度をとる……


 平林佐和子脚本に頂真司コンテで、町ぐるみのUMA捜索イベントを描く。ニコガーデンにはツチノコが多数存在する設定の一方、アニマルタウンの捜索ではツチノコは発見されず、キノコ汁などを楽しんで終わりつつ、ユキが繁みにツチノコらしき影を見かける。
 悟は早熟な少年らしくオカルティックな出来事にも強い興味をもってダウジングなどもおこなうが、ツチノコがヘビやトカゲの見間違いという説にも冷静に言及する。超常の実在性は強く主張しないが、一種の夢としてにおわせ、そして超常が存在するプリキュア部分では全肯定する。
 ちょっとネタからして古臭いとは思うが*1、それなりに現代的なバランスによせた内容だとは思った。プロデューサーの名前や容姿を連想させる町長に、シリーズ過去作で何度も重要なキャラクターを演じてきた高木渉が声を当てたりと、高年齢の視聴者向けの楽屋オチのような部分もうるさくない。
 ニコの卵が落ちた穴の内部でプリキュアアクションをおこなうため、ハムスターの能力で小型化して突入し、相対的に巨大なツチノコガルガルと戦うことになる展開もおもしろい。さらに悟が支援するため穴の周囲をほりおこして、プリキュアたちの頭上から巨大な顔がのぞくカットが良い味を出している。

*1:ドラえもん』ではツチノコが存在するうえにジャイアンが発見者という設定だし、雪男をつかって似たような町おこしイベントをおこなうエピソードが近年もアニメ化されたばかりだが、どちらも比較的に初期の原作から引いた内容であり、あくまで前世紀の世界観だ。 hokke-ookami.hatenablog.com hokke-ookami.hatenablog.com