法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『わんだふるぷりきゅあ!』第5話 つながるキズナ フレンドリータクト!

 いろはがこむぎを散歩させている時、まだ散歩が苦手な子犬をつれた少女を見かけ、アドバイスをする。こむぎは最初から散歩が得意だったと自認しているが、実際はいろはが少しずつ散歩させるための段階を踏んでいた。そしていろはとこむぎがリードはたがいの絆と確認した時、海にガルガルがあらわれる……


 井上美緒脚本、野呂彩芳演出。平和な日常の裏でガルガルが孵化しかけるアバンタイトルや、人々が逃げまどう背景にガルガルがちいさく映るAパート終わりなど、ホラータッチな演出のうまさが目を引いた。
 煽った構図の表情などで青山充作画監督とわかりやすいが、他にも何人か原画に入っていることもあって絵柄のクセは抑えられている。アイテム使用バンク作画は美馬健二だろうか。


 物語の本筋は、ペットにつけるリードをたいせつなものと位置づけつつ、それをペットが嫌がることを非難せず、少しずつ慣れさせていく過程をAパートたっぷりつかった回想で描く。ペット側のこむぎが嫌だった過去を忘れている天然感や、もともとこむぎに別の飼い主がいて裏切られたらしい悲しみが描かれ、説明的なだけではない味わいがある。
 もちろんそのAパートはBパートで登場する新規アイテムの販促の準備なのだが、少なくとも今回は必殺技としてはつかわず、あくまで救命のために使用。形状だけ似せて目的の異なるアイテムを販促する齟齬がない。海を氷山化して自分の得意な地形に変えるペンギン型ガルガルとのアクションも目先が変わって楽しい。