法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

自民党キックバック不記載問題を最初に告発した上脇博之氏の記事を読んで、さすがプロだ違うなあ……と思っている

 MBSのインタビュー記事を読んで特に印象に残ったのが、経験のある大学教授が照合していっても2ヶ月以上かかり、そこから告発が成果を出すまで1年間かかったというところ。
「膨大な量。本当に心が折れそうでした」自民党の裏金疑惑を刑事告発、上脇博之教授が語った『正月返上の収支報告書チェック』きょう国会閉会、捜査の行方は | 特集 | MBSニュース

ちょうど1年前の同時期、正月返上で膨大な収支報告書の束と『にらめっこ』していた男性がいた。疑惑が明るみになるきっかけとなった一人、神戸学院大学の上脇博之教授だ。長年変わらないバンダナ姿で「政治とカネ」の問題を追及し続けている。

 キックバック不記載問題は赤旗が最初に報じて東京地検特捜部が動いたという時系列だが、その赤旗自体も1年以上前からしらべていて、上脇氏は再調査した立場だった。

(上脇博之教授)去年10月、「しんぶん赤旗」日曜版の記者が私に取材で電話してこられた。派閥の政治団体の収支報告書と、パーティー券を買っている政治団体の収支報告書をチェックされたそうです。北海道から沖縄まで、収支報告書は選挙管理委員会総務省がネット公表していますから、それをチェックしたそうで、膨大な量です。
 ただ、告発するためには、私も再度チェックして、告発状を書かないといけないので、1つ1つを確認して、去年の11月から今年の正月にかけて。

 そしてキックバック不記載問題があるという報道から、自民党の当事者が問題を認めざるをえなくなった現在まで、さらに少しばかりの時間がかかった。


 参考として、きちんと記事を読まずに上脇氏を否定的に評価した暇空茜こと暇な空白氏と、記述の読み落としを指摘する宇佐美昌伸氏のツイートを紹介したい。


告発者の上脇博之をざっと見たが胡散臭いし、告発状を郵送で送りつけただけだと思われる

ゲンダイだし記事の断定にも腰が入ってない
飛ばしだろこれ


記事読めば、東京地検に告発状提出ってあるし、そもそも暇空は上脇博之教授を知らないみたいね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/65d1853e658f1c118c6b234f9f790ed0412a6cd2

 調査と告発にあたって重要な慎重さをもっているのはどちらか、脊髄反射のように飛ばしたのは誰なのか、1ヶ月たった現在ふたりはどう思うだろうか。


 上記の問題にかぎらず、話題がすぐうつりかわるインターネットで地道な調査は軽視されがちだし、告発から公的な対応までの少し時間があくことで告発は無効だったと解釈されがちだ。
 そのようなタイムラグによって、誹謗中傷が名誉棄損で訴えられた場合でも、裁判などで公的な判断がくだるまでは仲間内で勝利の確信を強めあう時間ができてしまう。
 有名な事例として、余命三年時事日記による懲戒請求扇動事件も、弁護士側が訴訟を起こした段階では請求者は指揮権発動などに期待して、批判的な報道にも反発していた。
【安倍総理の指揮権発動が楽しみだね。】←指揮権発動は法務大臣だけで可能。 | 真太郎のブログ(元ヤフーブログ)

法に則って懲戒請求したら被懲戒請求弁護士から破産に追い込まれる程度の損害賠償請求裁判を起こされるなど懲戒請求制度の破壊である。

法務大臣が指揮権発動をせざるを得ない状況にまで反日勢力が法曹界で粘るか注目だ。

ちょっと聞かせてください…!あなたがその指で「攻撃」に加わった理由|NHK

取材を受けた人たちがブログに「脅迫された」などと書き込み、取材への対抗策を紹介したり、NHKへの攻撃を呼びかけたりしたのです。

訪問取材の際はマナーとして名刺をお渡ししますが、そこに書かれた私の名前や携帯番号がすぐにネットにさらされ、休日には非通知の無言電話が相次ぐようになりました。

またネットに残っていた過去の記事から私の顔写真も調べられ、「違法取材をしている犬HK記者」などとブログやツイッターでさらされました。

 このようにタイムラグによって優勢劣勢を見誤ることで、いっそう加害にためらわなくなることがあるし、結果として罪が重くなり加害者への罰もはげしくせざるをえなくなる。
 インターネットの利用者は、もっと意識的に速度をゆるめるべきかもしれない。もちろん速さに価値がある場合もあるとは思うが、その場合も後日にふりかえる意味はあるだろう。