みんなでアルバムを見ていると、幼いころの虹ヶ丘ましろと聖あげはが木の下でハートマークをつくっている写真が出てきた。ふたりが初めて仲良くなった時に撮影した写真だが、何があったのか思い出せない。そこで写真の木をさがしに、当時に世話になった田舎へ向かうが……
演出の柴田匠はシリーズ初参加。ひょっとしたら東映作品にかかわること自体が初めてかもしれない。
日常の謎解きのように思い出をひもといていく独立エピソードとしては悪くない。どうしても見つからなかった木が、すでに切り株になっていたことで印象づけ、形を変えて残るものという結論になる流れはきちんとしている。
しかしこのようなエピソードではソラ・ハレワタールのキャラクターが機能しないことを確認してしまった。ヒーローになるという目標や異世界に帰る方法などの序盤の課題はすでに達成しているので新たなモチベーションがなく、無知な異世界人らしい質問役という立場は他のキャラクターに謎解きの動機がある今回は不要になる。
誤解をおそれずにいえば、虹ヶ丘と聖の関係にハレワタールが嫉妬してしまうくらいが、ドラマの主軸にからめるようになって良いと思うのだが……