法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』ハラハラ!ドキドキ!手に汗握るギリギリSP

フランス山岳救助隊」はアルプス山脈で人命救助をおこなうシャモニー山岳救助隊に密着。
 救助風景そのものは断片的で番組がダイジェストした映像だけでは困難を感じない。どちらかといえばパラグライダーとスキーを組みあわせたスポーツや、スキーの途中でクレバスに落ちた事例など、事故が発生する経緯のバラエティが印象的だった。


「危険なお仕事 コンゴ民主共和国編」は、コンゴで陸路や水路をとおって移動する人々を紹介。ただ陸路は壊れかけた大型車両と無舗装道路のためトラブルつづきという珍しくない展開で、印象的だったのは乗客が100kmの区間で90kmほど徒歩で動くはめになったところだけ。
 しかし材木輸送をかねて巨大イカダで河を移動する光景は珍しい。本州と同じくらいの1700kmを一ヶ月という移動距離と期間の長さもあって、ひとつのちいさな共同体を見ているかのよう。縦100m横40mに太い材木をならべただけで、古ぼけた小さな船で推進するため遅く、動かなくなることも多い。イカダを形成する材木を固定するワイヤーがむきだしのため、動くとよく足にケガをしてしまう。長期間の生活のためイカダにテントをはったり、座る時に尻をぬらさないため置く板が貴重でうばいあいになったり。浅瀬にのりあげた時はあえてイカダと船を分割して、自由になった船から引いて脱出する。
 ただ、吹替の演技が過剰に田舎っぽかったり、悪天候に困らされて最終的に神だのみになる場面を笑えるように映したり、どこか遅れた文明のように見下している視線は気になった。翻訳や編集の問題なのかもしれないが……


ホホジロザメvsメカシャーク」は、サメ型で推進力もあるケージをつくってサメが泳ぐ海にもぐり、繁殖を観察しようとする研究者の活動を追う。しかしサメの接近に気づかなかったり、つまらない故障をしたりとトラブルやミスが多く、良くも悪くもC級サメ映画を見ているような気分になった。
 サメから身を守るためのメカシャークなのに、サメの一撃で浮上装置が故障して海底まで沈没、ジェット推進でかろうじて助かる。夜間に繁殖しているから過去に撮影できないのだろうと考えてメカシャークを光らせたらサメがよってこない。サメを警戒させないため、停止したメカシャークから出て、仲間の制止を無視して撮影しようとする。そこでサメが去っていったのでサメシャークに戻って追いかけるが、通常時速5kmのサメが本気を出すと時速40kmになるので、時速10kmしか出せないメカシャークは追いつけなかった……
 そうして撮影に失敗したまま再挑戦の決意を語って終わり。スタジオで北野武たちが「遊んでいるだけ」と批判したように、もうちょっとしっかり計画を立てて行動するべきだったのではないだろうか。自然のなかの貴重な生物に接触するには行動が安易に見える……