法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『デリシャスパーティ♡プリキュア』第31話 おいしーなタウンの休日 プリンセスゆい!?

イースキ島のマイラ王女、人呼んで「微笑みの姫」がおいしーなタウンへやってくる。おむかえに参加した菓彩は驚愕。マイラ王女は和実ゆいそっくりだったのだ……


平林佐和子脚本、門由利子演出で、定番すぎるほど定番の「王子と乞食」パターンを展開。こちらは言うなれば「王女と馬食」か。

最後に和実と王女が対峙する場面はハイライトや影が細やかだったりと、ポイントに力を入れたリソース配分が印象的。
物語については、ひさびさに和実の怪力設定を活用して変身前から自力で縄をひきちぎったり、全体的にリアリティラインが低い。食事をメインテーマにした作品なのに、劇中絵画の魚の骨に肋骨がないことも気になった*1
マイラ王女の来校が偶然ではなく、漁師としてイースキ島に立ちよった和実父が娘の存在を教えたと説明されたが、本当に一般の漁師として動いているのか?と首をかしげた。架空の王室に遠洋漁業の従事者が謁見するリアリティラインがよくわからない。
また、プリキュアに変身して戦う相手がブンドル団ではなくマイラ王女に対抗して拉致しようとしたサンザーという男の勢力なことには、この作品の世界観で許されるのか?プリキュアは誰でも助けるスーパーヒーローではないのでは?という疑問がぬぐえなかった。


全体として楽しいことは楽しいが、最後に演説をして終わることもふくめて、良い意味でパターンをぬけだしてはくれなかった。そもそも、こうした王族の不自由さを主軸にしたドラマに対しては、「共和制に移行するべきでは?」という疑問をもたざるをえない。
「緊急事態」に顔をおおったり、子供たちの自由な行動に悩まされるローズマリーがいなければ、つらい印象で終わっただろう。

*1:アニメにおける魚の骨については、以前から気になって収集しているので、ことさら気になる。