法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『デリシャスパーティ♡プリキュア』第30話 おまつりわっしょい!やきそばマリちゃん

おいしーなタウンの食べ歩きで金欠になったローズマリー。しかし屋台メシのグランプリで1位になるとクーポン券がプレゼントされると知り、和実たちの協力をえて出場しようとする。ライバルは和実祖母と知りあいの若い鉄板料理屋だ……


脚本は東映初参加の谷畑ユキ。検索すると『ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝』に参加しているが、特に記憶に残っていない。
なぜブンドル団はおいしーなタウンばかりねらうのか、という本筋っぽいローズマリーの疑問にはじまりながら、あくまでサブストーリーのように終始した。
一応、おいしーなタウンのまねきねこが和実祖母に由来するという設定や、敵幹部セクレトルーがレシピッピをうばうと料理の概念そのものが忘れられるという設定など、それなりに重要な設定は開示されたが。


とはいえ、ローズマリーを主人公とした肩のこらない単発エピソードとしては意外と楽しかった。和実たちが提案した料理を全部盛るというローズマリーの考えに、ひとりだけ菓子を提案した菓彩が無理だと指摘するが、そこからの展開が意外と説得力があった。
まず他のみんなの提案をあわせて普通の焼きそばを作り、いろいろな味を楽しめる菓彩のかき氷から多様なトッピングをつけることを計画する。前回の予告映像では平凡な焼きそばしか映らなかったので、とうていグランプリで勝ちあがりそうな説得力を感じなかったが、最も違和感のあるアイデアを組みこむことで個性が生まれることに感心したし、完成形もリアリティを感じさせる絵になっている。
対する夫婦の焼きそばは海鮮塩焼きそばで、足し算でつくられたローズマリーの焼きそばと好対照。和実たちが協力して多人数だからこそトッピングの自由度が高いローズマリーに対して、ふたりで切り盛りできる屋台料理になっているところが意外と考えられている。
華満がSNSの延長でつくったPVがシネスコサイズで劇画タッチという面白い絵面だったり、アクションシーンでプリキュアが敵に攻撃されるあたりの作画が少し良かったり、あまり作画アベレージが高くないなりに映像の見どころもけっこうあった。