まゆがユキとおそろいのマフラーを編んで登校してきた。うらやましがるクラスメイトたちに、まゆは編み物を贈るのではなく編み方を教えることにした。
一方、悟はニコとともに古い日記の解読をつづけていた。そこにはかつてガオウと仲良くなった人間がいたことが書かれていたが……
千葉美鈴脚本に土田豊演出。作画監督は爲我井克美と沼田広の共同で、原画に板岡錦など。毛糸を編みこむ手元をクローズアップしてていねいにアニメートするカットの多用などは感心した。
しかし色々な要素を入れこんだエピソードだが、本筋が動くような内容ではなかった。良くも悪くも話の要素が分離している。多人数でわいわい編み物教室をやる楽しさと、敵の背景にせまる謎解きと。そこに敵幹部ザクロとの対話がはさまり、サブタイトルのように群像劇としてつむがれる。
毛糸の提供元としてニコガーデンが選ばれ、そこで羊のメエメエも印象深く登場し、ザクロもガオウに編み物を贈りたいと考える。ここまで編み物を中心的なモチーフに選んできたのだから、オチにも編み物にまつわる一押しがほしい。いろはが悟のためウサギを編みこんだマフラーをつくりたいと訴え、まゆが歓喜に震えながら肯定したのだから、そのまま放置せず*1にオチで編み物をがんばる姿などで回収すれば全体がまとまったと思うのだが……
*1:次回以降に贈り物として描写される可能性は感じているが