法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』○○の向こう側

テーマからするとガザの分離壁でも紹介されるかなと期待していたが、今回はそういうセンシティブな社会問題はとりあげられなかった。特に、イギリス軍の活動に密着したドキュメンタリは切迫したテーマかと思いきや……


ロシアからは極寒のミールヌイという村の、巨大なすり鉢状の穴を紹介。一見して鉱石のたぐいを採掘しているのだろうと思ったら、やはりダイヤモンドの原石を掘り出しているとか。
他には、イスラエルのゲネブ砂漠に再利用するためのガラス瓶がつまれて緑の山に見える光景や、インドのマクラナで世界一美しい大理石を古い道具と人力で乱雑に切り出す光景など。
スタジオで紹介されたパリの現代アート。ゲストのひとりが指摘したように「どこでもドア」そっくりで、それを「仮想体験」したよう。


イギリスはロートルとなった原子力潜水艦の作戦行動を撮影。陸上をはなれて長期間つづく作戦行動の日々を、生活感たっぷりに紹介する予定だったが……
ロシアの潜水艦からミサイルを守るという作戦目的から、いかにもウクライナ侵攻にあわせてロシアの脅威をあおる展開になるかと思えば、さにあらず。
漁船と遭遇した時、網をひっかけて相手を沈没させないよう遠ざかったまではいい。生鮮食品を保存するふたつの冷蔵庫の一方が出向直後に故障。果物は休憩している乗組員にすぐ配り、肉などは保存を断念して今後は保存食品だより。さらに高熱のパイプにさわって手のひらを火傷してしまった乗組員を緊急手術するため浮上し、友軍の軍艦へボートでひきわたす。そしてロシアの潜水艦と接近した時、原子炉のあるスペースでもれていたオイルに着火して火災が発生、消火を優先するはめに。。
そのように古くなったポンコツ原子力潜水艦にトラブルが連続。その果てに、四ヶ月の航海のはずが四日間で帰港するオチ……


ニカラグアからは、定番といっていい世界各地の困難な通学路の紹介エピソード。いかにも手作りなカヌーを幼い三姉妹*1があやつって3㎞の川をのぼりくだりする光景や、バイソンに出くわすような森の中を歩いていく少年など。
スタジオでは先に紹介されたイギリス軍人の情けなさと対比的に評価されたのが味わい深い。さらに、給食が喜ばれている場面について、北野武ベナンで建てた小学校も給食を出してはじめて子供たちがきたという逸話を披露していた。

*1:9歳、7歳、5歳!