法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』常識をぶち破れ! 限界突破スペシャル

ザンビアでは、燃料タンクの漏れも直さないまま悪路を走りつづける村唯一のトラック親子などを紹介。そんな車の修理で車体の下にもぐる時にタバコに火をつけたままというのもすごいし、そんな修理のさなかにガソリンを足そうとする親としかる子供の絵などがヤンチャですごかった。一昔前の日本を見ているよう。
定期的に水没する地域で生活し、その流れてきた水にふくまれる養分で農作物を育てる集落も興味深かった。おだやかに水が増えるだけなので、水上に集落がかたまって存在する光景そのものが見ていて楽しい。ただ水没の時期には王様は陸地へ避難させるのだが、多人数の手こぎ船で運ぶ儀式めいた光景で王様とその従者だけが民族的な帽子をかぶりつつ欧米的な背広を着ていたのも、文化のありようとしておもしろい。
放棄された鉱山で毒に耐え*1ながら鉛をとりだす貧しい人々や、危険な硫酸を大量に車で運ぶ仕事など、さらに弱い立場の人々も紹介。しかし尺的にはあまり踏みこまず、そうした環境でも力強く生きる姿と位置づけていた感じだった。


イギリスの老人ロン・カニンガムは、ザ・グレート・オマーニという芸名の最高齢スタントマンだった。日本のように映画やドラマの危険な撮影をなりかわるよりも、危険行為を人々の目前で演じるタイプの。
人工透析をおこなうような身体でもスタントをつづけたがり、マスコミを呼んでおこなった最後の炎上スタントは失敗し、死にたくないと叫ぶ。しかしこりずに再挑戦し、小さな火を服につけてすぐ消すという簡単なスタントで成功。その一週間後に没した。
見ていて心が温かくなったが、危険行為で承認欲求を満たすことの普遍性も感じてしまった。危険に見えることを本当にやってしまうスタントに、『仮面ライダーBLACK』以前の東映特撮の無茶さを感じたりも。


最後に紹介されたのは1997年の宇宙基地ミールの衝突事故で、東西の壁をこえて乗組員が協力したエピソード。貨物船のドッキングテストを主導で行っていたところ、見失って衝突したという事故だ*2
米ロ相互の協力で切り抜けた事故だったのだが、番組で紹介したドキュメンタリーは米国側乗組員の視点。その観察で危機に気づいて、ミールの制御をとりもどす解決方法も米乗組員の発案と、協力というより一方的に助けたような構図で全体像を切りとっていたことがやや気になった。実際にそういう側面があったのだとしても。

*1:牛乳を飲むことで中毒をふせげるという迷信が紹介されていた。肉体を健康にたもつ意味は過去にはあったのかもしれないが。

*2:番組では自動でのドッキングには費用がかかるため手動で節約しようとしたと説明されたが、あくまでテストだったということは見ていてつたわらなかった。