法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

漫画家の藤栄道彦氏は文章力がなさすぎるのか、それともはてしなく不誠実なのか

表現や発言に攻撃を加えてきたのは一般人、と主張する漫画家の藤栄道彦氏は、単に権力による攻撃を除外しているだけ - 法華狼の日記

別の私のエントリが誤解や偏見をまねいていると漫画家の藤栄氏がうったえていた。

ここまでくれば、藤栄氏こそ「左巻き」と評されてしかるべき人物だと、私としては皮肉のひとつもいいたくなる。

「左巻き」という言葉は差別用語なのか違うのか - 法華狼の日記

左巻き」について、先日から言及しあっている漫画家の藤栄道彦氏から、下記ツイートのように批判された。

しかしカギカッコにくくっているように、もちろん私がエントリでつかった「左巻き」という言葉は引用したものにすぎない。
それでは何が「皮肉」なのかというと、それをつかったエントリの最初を読み、発端を確認すれば明らかだろう。

皮肉として記述したことを明言している以上、私がその表現を好んでつかっているわけではないことは明らかだろう。
しかし上記の流れについて、藤栄氏が反論のつもりらしいツイートをしていた。


何かと思えば、法華狼氏が「左巻き」という言葉を差別用語として使用したことを指摘されて顔真っ赤にしてるのか。
どう言い訳しても、あなたが「変わり者・捻くれ者」を意図する表現として「左巻き」を使用したことは変わりませんよ。

フォロワーさんたちは皆文脈からくる意味の違いを理解してるの。


「これしか書けないなら黙殺するべきだったのでは、という感じだった。」
自省するのではなくて、すぐ「お前だって」という思考にになるのがいかにもお子様リベラルですな。

バカチョンカメラ」もそうですが、言葉が同じだからと言って言葉狩りはしません。


左派とかリベラルを嘲笑する意味で使用されている「左巻き」と、つむじが左に巻いているものは変わり者という差別用語としての「左巻き」。
反転したら意味が通りません。

まあここでも、法華氏によくある「論旨の混同」が行われてるんですよねえ。


画像忘れてた。

ま、つまり法華氏は私の言っていた言葉をそのまま返しただけで、言ったのは自分じゃないから自分は差別していないという主張。
そしたら使ってる単語の意味が違ってたというね。

うちのフォロワーさんたちはあなたより頭良いの。

「あまり誠実さを感じません」と他人を評した人間がどこまで不誠実にふるまえるのか、という実験をしているかのようだ。
藤栄氏は「発狂」*1や「顔真っ赤」という表現が他人への否定評価につかえると思っているのだろうか。
あくまで引用した言葉と説明したことについて、「お前だって」という反応と引用元の人物が解釈することも、順序のすりかえでしかない。


最後のツイートに「画像忘れてた。」とあるが、藤栄氏は引用元にリンクしておらず、フォロワーが文脈を確認できる状態にしていない。
少なくともスクリーンショットで示された範囲では、藤栄氏が過去に使用したことがわかるだけで、先に私へ「左巻きの人」と評した部分は欠落している。
藤栄氏が自認においてその文意でつかわないようにしたと表現はせず、「私は使わないようにしている」と表現したことも今回の一連のツイートではわからなくしている。
そのためか、今回の藤栄氏のツイートに対しては下記のように解釈するリプライがついていて、あたかも私が「お前だって」という態度をとったかのように藤栄氏は会話している。


すごい言い訳だなぁ(^ω^;)


「以後使わないようにします」程度でいいと思うんですけどね。
なぜすぐ「お前だって」という発想になるのか。


自分の発言が間違いだと認めるのが怖いのでしょうか。
絡んでくる人で「いい間違いでした」「ごめんなさい」といった人を見たことがないです。
まぁ、そもそも絡んでくるのはそんな人なんでしょうけども。

かつて「左巻き」は差別用語ではなく「ネトウヨ」を差別用語と主張した藤栄氏に対して、字面だけを見れば批判しているかのようなリプライもある。


「自分は差別用語を使って良い。お前らが使うとヘイトだ」という思考ですかねー
なんかここ最近、妙に見かけますが(ヽ´ω`)


差別語とされてるものの中には、特定の文意・文脈の中で使用されて初めて「差別語」になるものがあるんですが、言葉狩り脳には理解できんでしょう。

法華氏の用法は明々白々の「差別」です。
「変わり者・捻くれ者」の文意で「左巻き」を使用したことに言い訳利きません。

私は皮肉として藤栄氏の言葉を返したことを明言しており、そこで「変わり者・捻くれ者」という意味をこめてはいない。あえていえば、私は藤栄氏をいわゆる「普通の日本人」と考えている。


そして「みんな分かっているか」という口調で経緯を理解していない「怠けたい増髪〜生成@SlothJunky」氏のツイートの間違いも見逃している*2


単語に複数の意味や使われ方がある時は前後文から「今回はどの意味で使われているのか」を確認するのが当然になりつつある
左巻き」は左方向に巻かれている、政治主張が左翼、迷信からつむじが左巻きは変わり者
の3つの中から判断する時には
物理的な話なのか政治の話なのか性格の話なのか


法華氏のようにかなりしつこく(ブログエントリー何ページにも渡ってる)貶す意味合いで使う「法華氏の使い方」が悪かったのを
なんでまた引っ張り出したのが
悪い意味で使わないなら良いじゃないかとしてるセンセーのを出してドヤるのか

と長文を書いてしまったけど
みんな分かってるか


「差別反対」を掲げる人間ほど、実は心の中に潜在的差別意識を持ってるのはいつものパターンですからねえ。

もともとニーメラーの警句のパロディとしての使い方がおかしいという話から、植村がどうの、コンシェルジュの描写がどうの、藤栄英彦だのと変な方向に行ったものです。

「怠けたい増髪〜生成@SlothJunky」氏は「しつこく」というが、私は藤栄氏のように差別用語と指摘されても自己正当化して多用したりはしていない。誰がどの言葉をどのような頻度でつかったのか、そして藤栄氏が文意ではなく言葉をつかわないとツイートしたことすら把握できていないのだろう。
そもそも「政治主張が左翼」を指す「左巻き」が揶揄の意味をこめていないとは一般的に思えない。少なくとも藤栄氏が否定的でない文脈で「左巻き」をつかっている事例を引いてみせるべきだろう。たとえそれを発見できても、私に対する「左巻き」という評価が冒頭で引用したように貶めでつかわれた以上、「怠けたい増髪〜生成@SlothJunky」氏の主張は成立しないが。
藤栄氏の主張に反して、藤栄氏をフォローしようとする立場は事実関係を認識できていないことが明らかになるばかりだ。


ちなみに主張をとがめられた藤栄氏が、指摘された部分から話をそらしていくのは今回だけではない。


「一番大きな問題点」というのは画像の無断使用じゃなくて、その後の「画像を利用して私を排外主義漫画家としてる」ことにかかってるんです。
まあ日本語にありがちなことなのでこれもしゃあない。

ちなみに今は台詞一つ引用するにしても編集部に確認の連絡が入ります。
ちゃんとした所ならですが。

著作権上で許された引用と理解していれば、「無断使用」という表現を選ぶべきではないし、普通なら当初から選ばないだろう。
もちろん引用した表現の解釈について反論すること自体は自由だが、そこで藤栄氏は「一番大きな問題点」のなかに「画像を利用」と引用をふくめて語るに落ちている。
なお、編集部に確認の連絡が入るのは、おそらく実際に引用の要件を満たしているかの確認だろうし*3、正当な引用であっても確認の連絡が必要なわけではない。
実のところ、スクリーンショットだけですませてリンクなどをせず引用元を明確化していない藤栄氏こそ、引用の要件を満たせない可能性がある。

*1:念のため、エントリで「一貫した思想ともいいがたい」と藤栄氏を批判したのは「悪名高い人物を、2020年に「そこまでトンデモではないと思う」と評価していたこともある」と書いたように藤栄氏による評価であって、他人にたずねたことではない。

つまりこのツイートは、人種差別的な思想から名誉棄損をおこなった人物をトンデモと思えない藤栄氏の差別意識のあらわれであり、文脈にそった主張や解釈ができないことのあらわれでもある。

*2:なお、「道彦」についてはこちらのエントリの誤表記についての指摘と思われ、訂正の告知とともに、あらためて謝罪する。 hokke-ookami.hatenablog.com

*3:ただ、エントリでふれた判例が確定するまでは、漫画の画像を引用することは慣例としてさけられていた。そうした慣例が、法的な問題とは別個に生きている可能性はあるとは思う。