法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『トロピカル~ジュ!プリキュア』第34話 夢は無限大! 大人になったら何になる?

イベントで展示するための、将来の夢を子供たちが語る映像に夏海たちも参加する。トロピカる部のみんなは普段の延長の夢を語るなか、夏海は何を語ったかを秘密にした。
一方、敵組織でバトラーに小言をいわれたエルダが家出をして、あおぞら市にやってくる。スーパーにもぐりこんで菓子を食べたり、子供であることを満喫するが……


横谷昌宏シリーズ構成の脚本で、珍しく子供向けの教育的な物語が展開される。
正直にいえば、もう子供ではないのに大人になれない人間としては説教くさいと感じたし、お菓子を盗んで自由を満喫するエルダは反面教師ぶりがあからさますぎたが*1、だからこそエルダのありようを許すようなキュアサマーの反論は良かった。
大人でもお菓子を食べてもいいし遊んでもいい。やりたいことは大人になったその時に見つければいい。その考えは楽観的にすぎるかもしれないが、しかし今の時代で大人になることを恐れさせないために、原則たる自由を確認させることは、たぶん間違っていない。
巨大モニターで未来の夢を口々に語るイベント映像がエルダとキュアサマーの戦いに反映されたり、気のきいた描写が多かった。くるるんの意味があるのかないのかわからない出番も、エルダの性格を演出する良いアクセント。
ただ作画監督がこのシリーズには珍しく5人もいて、全体的に絵柄が不統一だった*2。ひとりの作画監督に負担が集中しない体制をとろうとしているのか、新型コロナ禍でスケジュールがきびしいのか……

*1:敵組織が職場的でありながらたがいを思いやっている感じは、あいかわらず好ましかったが。

*2:同じ東映でも『ワールドトリガー』はもっと多いが。