「骨川マイスターの Do It Yourself」は、スネ夫父が最新工具でDIYを楽しむ映像を見せびらかされる。のび太はうらやむが、ちょうど変えると父が本棚をつくろうとしてくれていた。しかしノコギリが折れてしまい……
清水東脚本、小倉宏文監督コンテのアニメオリジナルストーリー。ユーチューブ感のある骨川撮影の映像も現代的。
のび太父の、最初こそなれない手作業に失敗しするものの*1、秘密道具で自身の手を工具にして全力を出せると見事な彫刻絵をつくる。絵心の才能がある設定がきちんと反映されている。
しかし家族のためだったDIYが、のめりこんでいくうちに本末転倒に楽しんで協力していき、それは共感できつつもダメなのだと示すオチが色んな意味で良かった。ホモソーシャルの楽しさと悪さ。
「主役はめこみ機」は、星野スミレと伊藤つばさが共演する人気ドラマに出るとスネ夫が自慢する。のび太はうらやみながら帰るが、ドラえもんも自分が漫画の主役になっていると自慢してきて……
今回も小倉宏文監督コンテで、原作どおりの雑なコラージュ感が楽しい。特に『ビッグコミックオリジナル』風のドラえもん表紙がかわいい。
ただ、全体としては原作に忠実すぎて、各作品を現代のテレ朝ドラマや小学館の雑誌に置きかえただけ。
一応、ジャイアンがゴリ押しした結果、動物番組の主役としてゴリラになるオチが追加されたが、悪くはないが良くもない……
*1:「重力ペンキ」で棚を自作して失敗した描写を思い出す。