次世代のスーパーマンが日系人の青年記者*1と恋仲になると出版社が発表して、注目を集めていた。
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まだ広告的に情報が先出しされた段階だが、さまざまな場所で歓迎と反発がつづいている。
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本編公開前の宣伝で新設定が明かされることは珍しくないのに、「擲弾兵@フルチンファイザー@tekidanhei」氏のように「不自然で雑な構成」と反駁するツイートもある。
スーパーマンの息子がバイセクシャルだから叩かれるのではなく、それまでに何のフラグを立てるコトもなく急にポリコレ方面からの影響でバイセクシャルにされてしまった不自然で雑な構成が叩かれているだけなんだけど、ヲタを叩きたい連中は物語には何の興味もないからなw
— 擲弾兵@フルチンファイザー (@tekidanhei) 2021年10月12日
スーパーマンの息子がバイセクシャルだから叩かれるのではなく、それまでに何のフラグを立てるコトもなく急にポリコレ方面からの影響でバイセクシャルにされてしまった不自然で雑な構成が叩かれているだけなんだけど、ヲタを叩きたい連中は物語には何の興味もないからなw
つか「登場時点からから彼氏・彼女持ちの主人公はウケが良くない」という物語の基本構成すら無視している時点でアレ。
— 擲弾兵@フルチンファイザー (@tekidanhei) 2021年10月12日
こういう性癖の類は物語を進めていく上で少しずつ語るものなのだが雑にも程があるだろ?と小一時間(ry
つか「登場時点からから彼氏・彼女持ちの主人公はウケが良くない」という物語の基本構成すら無視している時点でアレ。
こういう性癖の類は物語を進めていく上で少しずつ語るものなのだが雑にも程があるだろ?と小一時間(ry
急に設定されたのか登場時点からの設定なのか、どちらなのだろうか。
そもそも登場時点からパートナーがいる主人公がウケが良くないという「物語の基本構成」など初めて聞いた。逆説的に恋愛を重視しすぎていないだろうか。
ふと思い出したのが、アメコミにくわしくないなりに知っている女性ヴィラン、ハーレイ・クインだ。
1992年の登場時点から彼氏持ち設定だが、後述のように脇役から主役へ昇格して、そこそこ広く長い人気を集めている。
かつては頭巾をかぶったピエロじみた服装だったが*2、2017年ごろから髪を出した活動的なスタイルに変わり、悪党集団を主人公にした映画『スーサイド・スクワッド』の顔となり、その後に単独映画も作られた。
もともと精神科医としてジョーカーにひかれて恋人になったヴィランだったが、2017年に映画が公開された時期にジョーカーと明確に決別。
以前から親友だった女性ヴィランのポイズン・アイビー*3と恋愛関係になったという。前年にキスシーンも描写されていたそうだ。
ハーレイ・クインとポイズン・アイビーが公式設定でカップルに - 石壁に百合の花咲く
ハーレイ・クインとポイズン・アイビーは昨年、DC Comics: Bombshellsという作品の#42でキスしており、2017年1月20日に電子版が発売される#79では、ふたりの間の愛が話の鍵になるとのこと。絵柄はこんなです。
A mysterious force blasts Harley Quinn & Poison Ivy out of the sky in the digital-first DC COMICS: BOMBSHELLS #79! https://t.co/tKVtJwuKaU pic.twitter.com/AQuRoG3Jvi
— DC (@DCComics) 2017年1月20日Harley & Ivy are officially a couple in DC COMICS: BOMBSHELLS and their relationship is a key part of chapter #79! https://t.co/dLFQOeOV8i pic.twitter.com/KkDy3RPzcS
— DC (@DCComics) 2017年1月21日
ヴィランとヒーローのボーダーラインにある同性パートナーコンビとしてシリーズが展開され、つい最近にもキスシーンがツイッターで公開された。
Queer Coding (v): imbuing a fictional work with queer themes or characters without ever explicitly acknowledging the queerness
— DC (@DCComics) 2021年6月25日
Unpack some of the history of queer coding in comics and why it's important to move past it 🏳️🌈 https://t.co/gqaodFoQ0F #DCPride pic.twitter.com/5li9vRxXpn
5年前に登場したばかりの、特にヘテロセクシャルと確定する描写があったわけでもないらしい男性キャラクターの同性愛描写が公開されただけで、今も反発がつづいている。
それならば最初に男性の恋人キャラクターとして登場して、15年後に女性とパートナー関係となった女性キャラクターは、なぜ大きな反発がされていないのか。
映画で広く認知されたと同時期に設定が変わったため違和感をもたれなかったのだとすれば、それは今回の同性愛描写から注目されたスーパーマンの息子も同じだろう。大手新聞紙が報道したような違いはあるが、逆に作品の宣伝的な報道が常に注目されるわけでもない。
いずれにしても、現時点の反発の多くは実際のアメコミヒーローの動向と反響を無視しているように思える。
*1:正確にはジャーナリスト志望のYoutuberとのこと。許可なく議事堂襲撃を潜入取材してFBIに逮捕されたジョン・サリバンを思い出した。 hokke-ookami.hatenablog.com
*2:あまりアメコミ関係は鑑賞しないが、次々世代を描いたアニメ作品での時代を超えた独特の立場はサブキャラクターながら印象的だった。 hokke-ookami.hatenablog.com