境界協会なる団体がスタジオに登場し、日本の奇妙な境界線を紹介したりも。
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今回の空港警察はスペイン。怪しいと思って中国人を呼びとめたが、大量の線香などは出てくるものの、違法なものは出てこない。中国人は長年スペインに在住しているらしく、疑っているのは差別だと批判するが空港警察はとりあえわない。
ここで日本語の吹替が、いかにも中国人らしくデフォルメした口調の演技だったことは、日本の番組の差別と思えてしかたなかった。怪しく見えてそうではない、というギャップをねらった演出だとしても……
目を引いたのは、キューバからフロリダの遠泳に挑戦したダイアナ・ナイアドという女性スイマーのドキュメンタリー。
もともと1970年代に女性では珍しくさまざまな活躍をした水泳選手で、30歳の引退時に160km以上の外洋遠泳にチャレンジ。サメ対策に巨大な檻を船で引く中で泳ぐが、大シケになって断念した。
その後スポーツキャスターとして活躍したが、60歳になって再挑戦を決意。友人を集めて盛大な決起パーティーを開き、今度は檻なしで小さなボート随伴で遠泳をはじめる。しかし猛毒のハコクラゲに刺され、激痛をうったえる。救助しようとした随伴の男も激痛に苦しむ。ダイアナは海上で酸素吸入を受けて2時間後に再出発し、全行程の半分を超えた100kmに達するが、またハコクラゲに刺される。アナフィラキシーショックの危険もあったので船上へひきあげられるが、意識不明に。しかし回復したとたん友人の制止をふりきり、医療スタッフの許可をとりつけ、再挑戦。しかし潮流がはげしくて前進できず、ダイアナは再挑戦を断念した……
失意のまま老後をすごすかと思いきや、その後もダイアナは再挑戦をくりかえす。またもハコクラゲに刺されたり、ハリケーンが襲来したりして断念をつづけたが、ハコクラゲの針をふせぐウェットスーツのようなマスクをつけた再挑戦で、ついにメキシコ湾の単独遠泳を達成。鮫よけの檻なしでは史上初の記録となった……
人気者として周囲が支えたのももちろん、本人のバイタリティのすさまじさに圧倒される。意識を一度失いながら再挑戦しようとするダイアナには、尊敬よりも激怒する友人に共感せずにいられなかった。
ちなみにTEDに出演している光景が番組でチラッと映っていたが、検索すると日本語訳したものが公式に公開されていた。
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なお、最後に紹介された米国での、カリフォルニアから引っ越してきた一家の父親が隣人トラブルで射殺された事件は、以前にもこの番組か、そうでなくてもTV番組で見た記憶がある。正当防衛が認められた無茶苦茶さもふくめて後味が悪くて何度も見たい内容ではないし、感心できなかった。