法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』裏山ウォータースライダー/あべこべ惑星

なぜか前半が再放送で後半が新作。
映画に登場する恐竜キャラクターを風景から探すクイズコーナーもできたが、この番組らしく異様に難易度が高くてハイビジョンでもギリギリ見えるかどうか……


「裏山ウォータースライダー」は2016年の再放送。そこそこ楽しいアニメオリジナルストーリーだが、再放送は夏休みにするべきでは……
hokke-ookami.hatenablog.com


「あべこべ惑星」は、のび太が七夕の願いで「りこうになりたい」と書き、ドラえもんがあきれる。そして織姫と彦星の場所もわからないといわれ、宇宙を縮小再現した秘密道具を出すが……
2009年に30分枠でアニメ化*1した原作を、通常の番組半分枠でリメイク。永野たかひろ脚本にひのもとひろしコンテ。
のび太学習障害的なありようで導入してから、縮小した宇宙の星々を3DCGで見せる時間が長くて、星座の解説も多く、原作よりも学習作品らしいおもむきがある。あべこべ惑星へ突入する時に断熱圧縮*2で赤熱したりも。
そして商店の窓文字なども左右逆に描かれているようにディテールを細かく描いた上で、原作どおりのオチ。あべこべ世界だからこそ「天才」と連呼される皮肉が悲しいが、この面白さはSFというより落語的*3
基本的には理想的なアニメ化だったが、のび太が状況をすぐ理解する原作のオチが切れ味の点で好みかな。のび太がりこうでない設定から、状況を飲みこめず喜ぶ今回のアニメも整合性はあるし、こちらがギャグとして好きという人もいるとは思うが。

*1:hokke-ookami.hatenablog.com

*2:この説明は使われていないが。

*3:反社会の設定からして、風刺小説の度合いが強かった19世紀のSFくらいの設定。