法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』やり過ぎ スゴすぎ! 世界のハンパない スペシャル

2時間SP。ヨーヨーで洗濯物をとりこんだりテーブルクロス引きをする名人がスタジオに登場。
また、極地で研究を行っている生態学者の田邊優貴子がゲストとして登場し、研究仲間とのキャンプ生活や、コケや菌が群生してタケノコ状になった光景を紹介*1


「フィリピンの水中通学路」は、学校へ行くため橋のない海を歩いてわたったり、崖のような海岸を延々と通う子供たちを紹介。実際に教師が通学路をわたって過酷さを実感したり。支援を約束した政治家は誰も果たしてくれなかったが、SNSの拡散によりNGOがボートのような舟を用意してくれた。とはいえ一艘ずつなので、とうてい子供全てを乗せられるほどではないという。
「クイズに取り憑かれた男性:クイズ番組の裏側」は、1956年から米国で続いている「ザ・プライス・イズ・ライト」の値段当てクイズに挑戦する数学教師を紹介。子供時代から大の番組ファンで、クイズで同じ商品が出される傾向などから膨大な価格のデータを集めて、600km離れた収録会場へ何度も遠征。
実際に解答者になった時は運悪く2択を外したり、ルーレットの運に負けたりしたが、観客席から値段を叫んでもいいという番組のスタイルを利用して、他の解答者を支援するかたちで3商品の合計額を当てるクイズを初めて正答させた。一見するとインチキがやりやすそうなスタイルだが、視聴者参加型の極北といった感じではあった。
何度も正解を叫ぶ観客を排除せず、一度は解答席に座らせるあたり、番組もすごい。数学教師自体が名物男と化していた感もある。


他には、ボルネオ島でオランウータンを保護する活動をおこなっている人々が樹上のオランウータンに麻酔銃を慎重に命中させたりする光景や、スウェーデンから妻の故郷エチオピアに来て診療している医師を紹介。
特に後者がヒロイックで印象深い。整形外科医だったが現地ではさまざまな病気に対応する必要があるし、知識のない家族に治療の許可をえるため難しい説明をするべき局面もある。貧しいなかで治療するため、骨の固定に結束バンドを使ったり手術縫合に釣り糸を使ったり、手術に大工用の電動ドリルを使ったり。日テレ系列で『ブラック・ジャック』がTVアニメ化されていたことを思い出した。

*1:番組ではくわしく説明されなかったが、軽く検索してみると「コケボウズ」自体は1999年に日本の研究者が発見しており、田邊優貴子の発見はタケノコ状なところにあるという。日本のエクスプローラー 田邊優貴子 南極の湖でタイムトラベル | ナショナルジオグラフィック日本版サイト