法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

選挙運動における「表現の自由」の大切さを指摘した弁護士が叩かれていて、一貫して自由をうったえる大変さを痛感する

弁護士の渡辺輝人氏*1が選挙運動について、当日の運動が禁止されていること自体がおかしいとツイートしていた。

タイミング的に立憲民主党宇都宮健児氏の支持を間接的におこなったことへの論評と解されて、リプライや引用リツイート*2などで非難されている。
そうした非難において、小池百合子氏などの対立陣営ならば渡辺氏は批判しなかっただろうという評価もされている。ごく一部のツイートを引用しよう。


しかし脱法的な選挙運動をおこなったら落選するのであれば、それを半月ほど前におこなっていた小池氏はなぜ当選したのだろうか。

そして渡辺氏は、小池陣営が脱法的な選挙運動をおこなっていたことについても、公職選挙法にこそ問題があるとツイートしていた。

具体的なツイートへの反論として、投票日に近づくほど表現が制限されることを問題視し、治安維持法との歴史的な関係性を連続して語り、ずっと力をこめている。


他にも渡辺氏は数年前のYAHOO!個人記事で、自民党の脱法的な選挙運動を指摘した時、他党には制限をかける政権与党の特権性を批判しつつ、「規制すること自体がおかしなこと」と明言した。
自民党の選挙当日の新聞広告は選挙犯罪ではないのか(渡辺輝人) - 個人 - Yahoo!ニュース

自民党の今日の広告が許されるのなら、投票所の前で、各政党が、例えば消費税増税に反対する署名を集めたり、残業代ゼロ法案に反対するアピールを行うことも特に問題ないことになるはずです。安倍政権は、自ら、暗黙の了解を破ることで、選挙当日まで「事実上の選挙戦」(選挙の公示前にマスコミがよく使う表現ですね)が行われる途を開いてしまったように思われます。すでに述べたように、もともと、選挙運動のあり方について法律であれこれ規制すること自体がおかしなことなので、それはそれでありなのかもしれません。

さすがに元法相の金銭授受などは問題外だろうが、渡辺氏の主張は公職選挙法に根本的な問題があるという立場で一貫している。
表現の自由を求めるとは、本来こういうことなのだろう。必ずしも同意する必要はないにしても、尊敬すべきふるまいだと私には感じられた。