法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』プラ酢マイナ酢/クモノイトン

今週もアニメオリジナルの前半と、数年前の再放送。


「プラ酢マイナ酢」は、池に落としたしずちゃんのブローチを探すため、のび太は急いで昼食をかたづけようとする。しかし苦手なピーマンが入っていて、食べ進められない……
鈴木洋介脚本、木野雄助監督コンテ、嶋津郁雄キャラ設定作監というメインスタッフで、アニメオリジナル秘密道具を活用するエピソード。
幼いころからピーマンは嫌いではないこともあり、時間をかけてピラフからピーマンをどけていくのび太に共感できない。逆に食用酢を好まないので、ドラえもんが横から酢をかけてくるのを嫌がらない描写にも納得しづらい。
いや、食べ物の好き嫌いが個々人で大きく異なることはわかる。しかし最初から共感できないため、かきこむこともできないくらい苦手なら、友人のために急いでいると説明して昼食はとらず、ドラえもんに救いをたのむのが先だろうという疑問をおぼえてしまった。
酢も嫌いなので、秘密道具の魅力も感じられない。ダジャレネーミングはいいとして、「酢」ならではの意味も見たい。酢のなかの菌が発酵して物を減らしたり増やしたりするという説明くらいはほしい*1
酢をたらして庭の雑草が増減したり、池の水が消滅していくビジュアルはセンスオブワンダーで、ひあがった池の底でブローチを探す展開はテレビ東京系の『池の水ぜんぶ抜く』を思わせて、後半は楽しくはある。おかげで見終えた印象は悪くないのだが……


クモノイトン」は、2017年の再リニューアル直後版の再放送。さすがに画面に力が入っていて、アレンジの違和感もなく、楽しい内容だった。
hokke-ookami.hatenablog.com

*1:もちろん原作でも形状に深い意味はないことが多いが、それでも「ほんやくコンニャク」が食べることで違う言語が話せる設定や、「強いイシ」が意思をきたえる体罰で石の固さを利用したり、最低限の意味はもたせている。