新作部分は一ヶ月ぶりに原作ありだが、後半再放送はまだ連続。
EDは歌詞を画面いっぱいにはりつける感じの映像へ変更。
「キャラクターグッズを作っちゃえ！」は、友人のキャラクター商品コレクションを自慢されて、のび太も対抗しようとするがお金がない。するとドラえもんが未発売のキャラクター商品を買ってくる……
二次創作パロディなキャラクター商品が多数登場する原作を、パロディネタのみ最新作品に改変してアニメ化*1。脚本は清水東で、コンテは寺田和男。
原作では『バンダム』を集めていたスネ夫は、『アベンジャーズ』ならぬ『アバンジャーズ』のキャプテンイタリアとミスターパルプの限定品を買うために、玩具店で朝9時からならぶ。『かめライダー』だったジャイアンのグッズは、『仮面ライダー01』を意識したように『カメライダー02』に。『ドクタースランプアラレちゃん』を意識した『アサレちゃん』は、ヌイグルミシリーズとなって名前が出てこない。
のび太が買いに行って安くしてもらった数十年前のノートは『オバケのQ太郎』を自己パロディした『オハゲのO太郎』*2。ドラえもんがおくったグッズは『伝説巨神イデオン』を意識した『建設巨神イエオン』から、『魔進戦隊キラメイジャー』を意識した『測量戦隊キラメジャー』へ。
『アベンジャーズ』をのぞいて無理せずテレビ朝日系の作品ばかりパロディ*3。しかし『ガンダム』はフジテレビ系やテレビ東京系の枠へ移りつつも、最近に『機動戦士ガンダムUC』を再編集してテレビ朝日系の全国区TV放送したので、やはり『バンダムUC』を見たかった気持ちはある。また、どうせなら『プリキュア』のパロディも見たかったが、女児の視聴者は就学前に見なくなっていくらしいので、しずちゃんが集めるとリアリティが欠けるかな。
オチは原作どおり、のび太が自身のグッズをつくって売ろうとして在庫をかかえてしまう。自分自身のブランド性を見誤った主人公が破滅へ向かう展開は共感性羞恥がひどい……
「ジャイアンへのホットなレター」は2016年の再放送。同日放送の前半とつづけることで文脈が生まれた。自分のグッズを作りまくっておいて、のび太はよくジャイアンを笑えたものだ。
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この日は前後半ともに原作があり、けしてアニメオリジナルで生まれた文脈ではないことも味わい深い。自分のナルシズムに無自覚だからこそ、他人のナルシズムを笑えるわけだ。
*1:このためか、さまざまな他社作品に参加しているアニメーターの佐藤利幸がキャラ設定として初クレジット。原画として劇場版への参加経験はあり。
*2:それくらい古ければ無使用新品なら現在ならプレミアがつきそうだ。のび太は周囲にバカにされると思って買わなかったし、実際に子供なら大昔の流行は笑うかもしれないが。
*3:以前のアニメ化では『建設巨神イエオン』も描写されていたのだが。一応、放送時に小学館系列で連載されていたので、原作の『ドラえもん』内でパロディできたことに不思議はない。ただ、いつか詳細に書こうと考えていることだが、藤子・F・不二雄作品は『伝説巨神イデオン』に影響を受けている可能性があると思っている。
