法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』ネコになったドラえもん/平和アンテナ

「ネコになったドラえもん」は、ひろった子猫3匹の主人が見つかるまで、秘密道具で隠れ家をつくってやる。せっかく大きな地下室なので、のび太たちは自分たちの秘密基地としても利用するが……
伊藤公志脚本で、ドラえもんたちが協力して子猫を助けつつ、秘密道具を満喫する平和なエピソード。原作短編「恋するドラえもん*1でプレゼントとして名前だけ出てきた秘密道具が、独自設定で活用される。
スネ夫がチルチルのおさがりを持ってくるところも、原作を尊重しつつキャラクターを守ってて良い。のび太が砂場とかんちがいしたトイレなど小道具も具体的でリアリティがあるし、ネズミのオモチャでドラえもんが恐慌をきたすのも普段と違う善意から。
しかしインパクトがあるのは、やはり予告映像で出てきてサブタイトルにもなった暴走ドラえもん。どら焼き関係の暴走では知能は下がらないことと比べて、「マタタビ香水」は完全に猫化するドラッグ状態なのがすごい。そして、しずちゃんの発案で作られた段ボール猫タワーの巨大版が壊されていく……
実のところ構成は単調で子猫の主人はポスターで順当に見つかり、予告で明らかにしているためクライマックスの意外性もない。しかし子供たちが子猫のために必要なものを持ちよる情景は美しく、原作にないドラえもんの新たな暴走描写はキャラクターアニメとして楽しかったので、これはこれで好き。


「平和アンテナ」は、約1年前に放映されたばかりのエピソードの再放送。
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しかし結末を見て、テレビのモニターに仲良しを推奨する字幕が出ていたコントラスト演出は良い。前回の感想では書かなかったが、子供向け番組が時々やる教育っぽさもある。