法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』無人島のつくり方/時限バカ弾

エンディング後に映画の秘密道具を紹介。けっこう長めに時間をとっていたが、OPEDともに短縮せず。


無人島のつくり方」は、土地を借りている家賃に悩む両親を見て、のび太は新しい土地を秘密道具で出してもらおうとする。そこでドラえもんは火山島をつくるが……
初期原作を2005年以降で初のアニメ化。鈴木洋介脚本、ひのもとひろしコンテ、嶋津郁雄*1設定作監
内容はほぼ原作に忠実。原作ではマグマだまりの説明くらいだが、海溝の描写などをアニメオリジナルで追加し、より火山島ができるメカニズムを詳細にしたのはリアリティが出ていて良かった。マグマをさがして歩きまわる描写も長めで、のび太の飽きた心情に共感しやすい。
マグマが近いため熱水が噴出している割れ目をアニメオリジナルで描写し、一見すると風景に違いはないが秘密道具で皮膚を保護していなければ耐えられない環境だとドラえもんが説明する台詞にも、SFらしいセンスオブワンダーを感じた。
噴火の描写もしっかり時間をとって映像として魅力的で、最後にジャイアンたちが新しい土地で遊ぼうと呼びかける場面に夏らしさもあり、アニメ化としては理想的な回だった。
ただ、地方の過疎化がつづく現代日本において、土地不足という物語の根幹が時代遅れと思わないでもなかった。世田谷に住んでいる野比家は負担があるだろうが、先に田舎に行こうとして失敗する描写を追加すれば、より説得力があがったかもしれない。


「時限バカ弾」は2018年の再放送。再見するとオチの動きは長すぎる気はしたが、滑らかなアニメーションが気持ち悪く、オナラの作画も妙に良く、見てて楽しいことは同じだった。
hokke-ookami.hatenablog.com

*1:ひさびさの登板で枠半分とはいえ、先週にひきつづいて担当していることに驚かされた。 hokke-ookami.hatenablog.com