……ということなのではないか、と匿名記事とその反応を読んで思った。
なんでアニメオタクってミュージカル演出嫌いなんだ?
現実との違和感で言えばアニメキャラの方顔のバランスの方が凄いと思うが
キャラクターデザインは始まった時点から提示されるし、作品外でもキービジュアル等で公開される。そういうものと受け入れる時間がある。
逆にキービジュアルとデザインを変えてギャップを作れば、笑いが増す効果があるだろう。キャラクターの頭身を極端に上下させる手法は定石だ。
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はてなブックマーク - なんでアニメオタクってミュージカル演出嫌いなんだ?
はてなブックマークのコメントで真っ先に上がっている具体例『練馬大根ブラザーズ』も、その監督がアニメオリジナルの総集編でミュージカル描写をした『はれときどきぶた』も、どちらもギャグアニメだ。
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最近ではアニメーター育成事業で全編ミュージカルを展開した短編『ずんだホライずん』*1のギャグアニメとしてのキレ具合が記憶に新しい。
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逆に人気アニメ『ラブライブ!』は、第1話の結末のミュージカル演出が予想外であり、ギャグとして理解することもできないため困惑を呼んでいた。
シリーズ3作目『ラブライブ!サンシャイン!!』は、ちゃんとシリアスとして消化できるワンクッションをはさんだのに、不評だったらしいと後で知って驚いた。
2016年夏TVアニメ各作品について簡単な感想 - 法華狼の日記
いろいろ雑だったり勢いまかせだったりした無印の展開を、キャラクターひとりひとりが機能するように再演。だから無印で困惑を呼んだミュージカル演出を劇中アドリブライブに組みかえた最終回も感心しきりだった。それが少なくない視聴者の不評をかったらしいことが不思議でならない。
劇場版のような全編ミュージカル演出を通すようになって、ようやく観客に納得してもらえるようになった、と熱心なファンではない立場からは感じている。
うまくシリアスに消化される作品というと、ただ歌う場面へワンクッションをはさむだけでなく、それが劇中で必要だという設定づけも求められている印象がある。
歌うことで変身してそのまま戦う『シンフォギア』シリーズは、当初は戦闘に限らないカットつなぎの描写の唐突さもあってネタあつかいされ、「急に歌うよ」*2の元ネタともなったが、ネタという理解経路は変わらずともシリアスな描写を壊さないとファンのあいだで位置づけられていった。
昨年の『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』では、舞台関係者を育成する学園の物語にして、さらに歌で戦う空間を非現実的に描写して、当初からミュージカル演出がシリアスに消化された。逆にいえば、そこまでクッションをはさまないと難しいということなのかもしれない。
ただ、上記のようなアニメとは違って、高年齢の女性向けアニメはいったん既存の視聴層とわけられているため、消化のされかたが異なる印象はある。
たとえば今年夏に3期が放映予定の『スタミュ』や、『Dance with Devils』は、異なる文化の成果物として違和感はあっても最初は受け流すように受容されていた記憶がある。
*1:「あにめたまご2017」全4作品の上映会の感想 - 法華狼の日記
*2:主題歌の空耳による。