法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』世界のマヌケな奴ら! 新年早々全員逮捕だ2時間SP

「ボディカム・コップス」は、胸部カメラをつけた世界各国の警官が映した事件の数々。8月以来の放映だが*1、やはり映像としての迫真性がすごい。
今回に印象深かったのは最後に紹介された米国警官。容疑者とみなして強圧的に押さえつけようとして、抵抗されそうになったからとテーザー銃を発射。しかし身分証を見ると容疑者とは別人だった。それでも警官は公務執行妨害として逮捕し、身分証の提示を3回も求めなかったのに応じなかったことがカメラに記録していると脅すが、その映像にはそのような場面は映っていない。弁護士がその映像を開示させて冤罪をはらしたという結末で、こうした記録映像が冤罪を防ぐことにも役立つとまとめていた。
「元アメリカ海軍脱出のプロ vs 韓国国家警察」は、ジョエル・ランバートという男が各国の警官から逃げる番組の韓国版。今回は済州島を舞台に、スタートした港から36時間で別の港に停泊した船に乗りこみ脱出するという。
全島にはりめぐらせた監視カメラを使って司令部が指示を出し、重武装した特殊部隊が現場に到着するたびに寸前で逃げていくランバート。それでも港にたどりついて脱出する寸前、海にとびこんで浮上するところを拘束されたオチ。
別コーナーとあわせて監視カメラを賞揚する作りになっていることも気にかかったが、北野武が指摘するようにランバートがカメラマンを連れて逃走をつづける不自然さが川口浩探検隊のようだった……
「ありえない容疑者:空軍海軍士官殺人事件」は、1982年に米軍空母フォレスタル内で起きた毒殺事件の紹介。スペイン沿岸で演習中、リー・ハートリー大尉が倒れ、やがて死亡。解剖すると大量のヒ素が検出された。
空母は密室でありつつ乗員は5000人以上と多く、被害者の妻も直前にスペインで夫と会食していた事実が浮かびあがる。しかし怪しい人物はすべて容疑を外れ、いったん迷宮化したものの、13年後に関係者からあらためて聞き取りをおこない、当時は重かった口を開かせて真実をあばく……
真相は妻がヒ素を混入した菓子をおくりつづけて外部から遅効性の毒殺に成功したというもので、同室の軍人からも微量のヒ素が検出された謎もそれで解けたが、過去の重みに耐えかねた妻とその親族が告白したという流れなので、あまり謎解きの興味深さはなかったかな。