南極で不思議な信号を受信した観測隊が向かったところ、クレバスに落ちてしまう。その底には、異文明の巨大構造物があった。そして異星人が閉じこめられたとおぼしき氷塊を基地へと運びこむが……
1982年の『遊星からの物体X』*1の前日譚として作られた2011年の米国映画。
- 発売日: 2017/12/28
- メディア: Prime Video
- この商品を含むブログ (1件) を見る
原作をアレンジした前作の謎めいた発端が、どのように起きたかを描く。そこで遺物の発見からクリーチャーの再生、擬態するクリーチャーによる疑心暗鬼まで、時系列にそって展開。
前作が男性しか登場せず登場人物の重要度を弱めたことが、誰がクリーチャーなのかをわからなくする疑心暗鬼を強調していたことに対して、今作は女性も登場して終盤まで生き残る「ファイナルガール」と呼ばれるパターンをそのままなぞっている。
良くも悪くもオーソドックスな閉鎖環境ホラーのパターンにとどまったことで、前作よりも原作に忠実な構成となっていて、原作を最初に映画化した『遊星よりの物体X』*2に近しい印象もある。
しかしクリーチャー表現を更新した前作ほど突出していなくても、基地から宇宙船まで舞台を広げてアクションホラー描写は充実しており、ひとつの娯楽としては順当に楽しめた。悪い作品ではない。