法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

ドラミって情緒は知っているし教えることもできるのに、出力される行動には情緒がないよね

それでもアニメ化されるとキャラクターにふくらみが多少は生まれる。ドラミ自身が楽しむような描写は、アニメオリジナルストーリーの『映画ドラえもん のび太のパラレル西遊記』では見られる。
だからこそ、少ない頁数につめこむ傾向の原作漫画を読むと、合理的に一直線に解決する印象ばかりが残りがち。教育効果をも考慮した完璧な秘密道具を出すから、すぐに問題が解決してエピソードがなかなかふくらまない。
冒険的に状況を楽しむ「山おく村の怪事件」なども、雪に埋もれた廃村で情緒たっぷりにのび太を遊ばせるが、ドラミ自身はあくまで相手をしているだけという一線を感じさせる。


一方、同じように合理的なキャラクターでも、出木杉はけっこう情緒がある。他人にアドバイスをおこないつつも、教育者としてふるまうわけでないし、事態を根本的に解決することもないという立場が、おそらくドラミと違う印象を生むのだろう。
たとえば次回にアニメ化される「のび太スペースシャトル*1では、出木杉が大規模な遊びを発案して、同年代の対等な少年としてのび太たちと楽しむ姿が描かれる。