後半の再放送もふくめてだが、今回はひさしぶりにアニメオリジナルストーリーの二本立て。どちらもあまり原作らしさはないが。
「のび太はクイズ王」は、スネ夫の出すクイズをのび太だけ答えられない。そこに隣町のクイズ少年がやってきて戦いをいどむ。簡単なクイズを難しく感じさせる秘密道具をつかうが……
清水東脚本、ひさしぶりの腰繁男コンテ演出によるアニメオリジナルストーリー。EDテロップを見ると朝日新聞社が協力しているようだが、CMでやっている「しつもんドラえもん」の関係だろうか。
隣町のクイズ王の少年が、全体的にデザイン過剰で浮いているのが残念。やはり作品になじませるアニメオリジナルキャラクターは難しい。クイズ番組ごっこも、早押しスイッチをつかうだけの序盤は理解できたが、巨大な書割りはドラえもんの協力もなしに用意できるとは思えない。公民館のステージに長机をならべるくらいが良かったのでは。クイズの答えがいくつか描かれないまま番組が進行したのも良くなかった。
また、クイズ対決でひっぱりだされそうな出木杉が風邪をひいている描写に違和感があった。本来なら感染症対策も毎年きちんとして、よほどのことがなければ病気にもかからないからこその出木杉のはずだ。新型コロナ禍の現在、風邪様の症状で自宅待機していることにも疑問が生まれる。近年のこの作品は再放送を前提としていないし、時代性の記録のためにも作品にとりいれたほうが良いのではないかと思うのだが……
「人間味調味料」は、2019年のアニメオリジナルストーリーの再放送。あらためて見るとオチで姿が変わりつづける三人がバカバカしくて楽しい。
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